応じ技と相手を誘い込む方法:銃剣道は打突部位が非常に少ないため、相手を誘い込む技が多数ある。相手を動かし、応じ技で反撃するのである。
表払い表
相手の木銃を右に押し中心を取る。これにより相手は、下から表を取れると思い突いてくるが、こちらはそれを払い、反対に突く。
重要ポイント:
払いは後ろの手を前後させて払う。前の手を上下させない。
払いはサイモンの木銃を持つ前の手のとても近くで払われている。
払いの音は明瞭で鋭い。銃身でなく刃で払う。
払いの直後の佐藤先生の構えは、既に木銃がサイモンの肩を狙っている。
サイモンの隙を誘うように意図された佐藤先生のフットワークは、やや左に向かっている。
裏払い裏
表払い表の逆。この場合、相手が裏を攻撃してくるように誘い、それを払い、相手の裏を突く。
重要ポイント:
上記に書いた通りだが、払うときは木銃の鎬地を使う。
喉払い喉
相手の木銃を自分の左側に押し下げて中心を取る。これによって、自分の喉がガラ空きになる。相手が突いてくるとき、木銃を右に払い上げ、相手の喉あるいは下を突く。
重要ポイント:
上記の通りだが、特にこの技に関しては、攻撃する方は、喉への突きの安全性を考慮し、適切なスピードで行うこと。
佐藤先生は、基本の攻撃と、誘いからの反撃の技を使っての
掛かり稽古を見せてくれた。左右のフェイントのタイミングを計る練習をし、その後払いへの対応を稽古した。この掛かり稽古はなぎなたや剣道のそれとは少し違う。銃剣道では、掛かり稽古の技の順番が決まっているが、隙があった場合は予期せぬ技を繰り出すこともある(1分45秒参照)。佐藤先生は、相手の隙を捉え、決まっている技の次の技を行なっている。技が決まったあとは全て、引き抜き残心を行わなければならない。
面の後の引き抜き残心
面の後の引き抜き残心は、短剣を持ち上げたまま空に向かって行ってはいけない。残心は、相手の中心線を通って短剣を引き下げる。これはよくある間違いなので、やらないよう気をつけよう。
短剣掛かり稽古
小川先生は、面の後の残心を二通り見せてくれた。前述した引き抜き残心と、短剣を打った高さでキープし、駆け抜けるスタイルがある。
掛かり稽古は、試合を想定して身体を鍛え、疲労回復の時間を短縮する目的で行うものであるから、佐藤先生は親切にも小川先生に2回の掛かり稽古をさせたのだ。
コメントする