クララの銃剣道の旅 12〜15日目

2017年8月1日 11回目の稽古
突き合う新たな月の始まり! これからもっと疲れる稽古が待っているのだから、それほど楽観的になるべきではないのかも。銃剣道には特にイライラさせられる側面がいくつかある。例えば、打突部位がすごく限られていることや、相手との距離が近すぎること、相手との間に恐るべき大きさの木の棒があること、捨て身で攻撃して結局突かれる羽目になるという試合のルールなど。そうは言っても、上手だったら突かれることはないのだが。

今日は、木銃に向かって如何に真っ直ぐに走るかを稽古した。私の弱点を知り尽くした範士八段の先生に向かっていくとき、どんなに絶望的な気持ちになるかを体験したのだった。その結果、私の左腕はしばらく使い物にならなかった。

2017年8月2〜3日 東京の日本武道館での試合

この日は稽古はないが、休みというわけではなく、私たちはエバの試合の応援と、銃剣道の素敵な人たちに会うために、東京へ向かった。東京は霧雨が降っていて肌寒かったが、湿気の多い暑い名古屋に比べれば、よほど過ごしやすい。日本武道館は素晴らしいとしか言い様がない。特に私は武道の試合を見るのが初めてなのだ! 何百人もの若者たち(女性も少し混じっているが、割合は少ない)が、軍用トラックから現れ、25チームに別れて試合を行う。

女子は個人戦のみ。女性による銃剣道はまだまだこれからのようだ。私たち白人女子チーム(チーム名:やっちまえ!)にもチャンスはある。数年のうちには、私たちも彼女たちと等しく戦えるはずだ。会場で、私たちは銃剣道ワールドのための資料(写真や試合の映像など)を集めるほか、エバの応援をした。試合でのエバは本当に素晴らしく、2試合に勝ち、3試合目は負けたものの、その試合でも1本を取っている。本当にすごい。寺田先生は私たちに銃剣道の素敵な仲間たちを紹介してくれた。ポーランドからの新しい練習生を紹介する時、先生は少し誇らしげに見えた。

2017年8月4日 12回目の稽古

東京の試合では、観戦しながら、録画し、応援していただけでなく、全ての荷物を運んだりしたこともあり、私たちはみんな疲れていて、今日の稽古は軽めに行なった。

基本をおさらいし、私は相変わらず姿勢を直された。私はやや横に向きすぎるようで、そのせいで左手に打ち身ができる。それに加

え、これは以前にも言ったことだが、私の体のパーツはどうも上手く繋がっていないようで、腰をもっと開ける(正面を向ける)よう努力している。これができれば、フットワークと構えがよくなるはずだ。全く、言うは易し、である。

休憩の後、形の最初の4つのフォームを練習した。銃剣道の形は本当に難しい。相手を殺すように見えるどころか、バカみたいに見えてしまうのだ。私はもっとバランスに取り組まなければならない。それには形の練習は持って来いだ。自分の体がどこにあってどうなっているのか、スムーズかつ確実に前後に動くためにどのように正しい姿勢を見つけるのか、真剣に取り組まねばならない。どうにかして、形をやり、「オーケー」と言われたけど、その後にはほぼ必ず「だけど…」の言葉が続くのだ。

2017年8月5日 13回目の稽古

先生は、私たちが帰る前に初段審査を受けさせることを決めたので、基本と形に焦点を当てて稽古した。一つの要素(例えば腰)について行なった小さな修正が、結果的に他の多くのことに影響を与えた関係で、完璧なバランスと姿勢はまだ見つけられていなかった。私はあまりに小足で動きすぎ、前足のすぐ後ろに後ろ足がくっついているという完全に間違った状況なので、足捌きの練習が必要だ。

幸運にも、汗をたくさんかいたことで、私の面はようやく着けられる状態になってきた。肩に引っかかり、首が痛くなるのは相変わらずだけど。それから今回、掛かり稽古をした。なかなか上手くできたと思うが、15分の間にこてんぱんにやられた。何でだろう? とにかく、その後に残心に留意しつつ形の稽古をした。前回よりは良くできたと思う。イェイ!

これは、銃剣道ワールドの翻訳者でゲストライターのクララによる目下進行中の連載である。銃剣道を始めたばかりの彼女と、彼女のパートナーであるルーカスが、3ヶ月に渡る日本滞在の中で、銃剣道の稽古をしていく様子を定期的に投稿する。 

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