クララの銃剣道の旅 26〜29日目

2017年8月16〜17日

春日井道場で剣道関係の何かがあり道場が使えない為、この2日間は寺田先生の自宅(駐車スペースや事務所)で稽古をすることになった。御察しの通り、スペースはかなり限られており、基本動作(どのように後ろ足と腰からの力を使って効果的な突きを行うか)と形を重点的に行なった。

短剣道も始めた。こちらも基本と形。オフィスで巻き落としをしたとき、トロフィーが我々の上に落ちてくるという悲劇があったが、これは私たちが上手くやっている証拠だと思う。ここでの稽古で武器をコントロールすることを覚えた。私の払いは良くなっていると思い切って言いたい(形では「大きく美しい」払いができる)が、動きはまだ遅く、試合の時に使えるような速く払って速く撃つことはまだできないのだ。

 

2017年8月18日

大雨のため稽古は中止となった。電車が止まるほどの大雨ってどれほど? ポーランドでは電車が止まることは殆どない。ただ、500分かそれ以上遅れるだけだ。加えて、何人かの親切な日本人が、可哀想な外人のためにそのことを教えてくれた。とても有難い。 

 

2017年8月19日

今日は電車で30分ほどの所にある他の道場に稽古に行った。昨日の大雨に比べても、今日の天気は暑くて最悪。道場は単にエアコンがないというだけでなく(エアコンがあればどんなにいいか!)、空気そのものが暑い。私はとうとう新たな汗の境地に達した。素敵な青カビが防具にはびこるようになったのだ。私の右籠手は臭いし、汗が流れ落ちるのを防ぎようがない。基本以外の稽古で、今週初めて防具を着けたが(臭いやつもね)、恐ろしく大変な稽古だった。

今日、私たちと一緒に稽古をしたのは二人いて、一人は女性だった。武道の世界は男に牛耳られている感があるので、女性と知り合うのはいい感じである。彼らに驚かされたのは、二人とも鋭い正確な突きをするのだが、それを受けるときはとても軽いのだ。押されることもなく、無駄な力が全くない。彼らも私たちと同じぐらい汗をかいていたよ、イェイ! 正直なところ、今回初めて銃剣道の地稽古を楽しいと思えた。しかしそれは私が上達したからというわけではないのだ。私はいくつかの本物の突きを行うことができたし、絶好のタイミングを逃しもした。「始め」と同時に突進しようとして、出鼻を挫かれることばかりだった。きっと私の動きは本当に読みやすいんだと思う。でも今私のできることをただひたすらやるだけだ。

 

これは、銃剣道ワールドの翻訳者でゲストライターのクララによる目下進行中の連載である。銃剣道を始めたばかりの彼女と、彼女のパートナーであるルーカスが、3ヶ月に渡る日本滞在の中で、銃剣道の稽古をしていく様子を定期的に投稿する。

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