クララの銃剣道の旅 58〜61日目

2017年9月17日

日曜日−カルチャーの日! 今日は岐阜へ足をのばしたが、稽古のためではなく(前回強力な突きができたので、稽古できなくて少しがっかりしている)観光のためだ。日本のタクシーに乗るところから始まり、「瞑想の道」という二キロ半に渡る山道を下ったりと、冒険に満ちた1日だった。その山道はかなり危険な道だったのだろうが、私たちは注意を促す看板が読めないので、とにかく下ったのだ。

棒で人を突き回さない日曜日には、なんだかいつも山登りをしている気がする。これも武道の修行なのかも! 心身を鍛えるのだ。

 

2017年9月18日

「窓の道場」に戻り、基本を磨き上げる。払い技を改善し、他の様々な動き、連続攻撃、二段・三段技を付け加える。元立ちと掛かり手の両方において、たくさんの練習をした。これは銃剣道において大変重要なことだが、掛かり手が正しい攻撃ができるかどうかは、元立ちにかかっている。元立ちの導きにより、掛かり手は、試合においての非常に微妙で難しい突きの機会をいかに直感的に捉えるかを学ぶのだ。基本の間は、掛かり手が煩わされることなく正しい良い突きを行えるように、攻撃や隙は大きく分かりやすい動作で行うので、姿勢を修正したり、腰が変な動きをしていないかなど、自分の問題を改善するのに役立つ。

次に、もう少し間合いを取り、より進んだテクニックを、動きのある相手に使う。基本は崩れる可能性が高いので、稽古の始めと終わりは、間違いがないか確認する意味でも基本をさらう。試合の熱気の中では、経験が少なければ少ないほど、奇妙なことが起こり得る。でも、そんな時は基本に帰れば大丈夫。

銃剣道対短剣道の形をやって今日の稽古は終わり。上達している気がする!

 

2017年9月19日

春日井道場で銃剣道の稽古。今日の稽古は常に防具を着けての稽古だった。形の稽古はなし(休憩時間に自分たちだけで少しだけさらった)。私は、防具を身につける着けないにかかわらず、銃剣道の形が好きだ(他の武道の場合でも)。防具を着けていれば、実際に相手を突ける。それもいい。形は、近すぎたり遠すぎたりを知るのに役立つし、木銃が届かないときに姿勢が崩れるのを教えてくれる。アキラと私が基本の担当である(ウォーミングアップをしたのは私だけど−私の日本語の語彙は、限られた体の部分と、伸ばすとか回すとかいう言葉に限定されている)。

通常なら稽古は決まった練習(といっても、難易度が上がっていて、元立ちと掛かり手両方の稽古をするから量も増えている)から始まる。構えを修正し、距離を変え、相手を動かし、相手に攻撃させる(反撃のため)。退屈で意味がないように見えるかもしれないが、こうするには理由がある。基本を疎かにして先に進まないようにしているのだ。このところ私たちが目標にしているのが、スムーズな素早い移動で相手を突くこと。半身で腕を最大限に伸ばし、前脚に重心を置き、後脚もほぼ伸びている状態にすることにより、重要な最後の数センチを付け加えることができる。言うは易しである。今日の仕上げとして、攻撃、防御、一本あるいは二本を争う短い戦いといった、試合の練習を行なった。

 

2017年9月20日

2週間後にはもう帰り支度は終えている頃だ。この日記が公開される頃には、ポーランドに帰っているだろう。ここで学んだことが私の身になっているのは嬉しい限りだ。

今日は基本を徹底的に練習した。金曜日に段審査を受けることが決まったからだ。あと2日しかない。今回私は、構えから試合稽古の突き技まで、基本の稽古を仕切った。号令はたまにあやふやになったが、与えられた30分間を上手く凌いだと思う。たぶん、もう少し上達する余地はある−「ほとんどOK」。次に間合いを詰める練習や、センターを取ること、また相手の動きに反応する練習をたくさん行なった。

短い休憩の後、もうすぐ(ああ、どうしよう、本当に本当にもうすぐだ)審査でやらなければならない要素の分析をした。明らかに我々はそれらの要素を全て良く分かっているが、いつだって改善する余地はあるので、集中して練習した。

これは、銃剣道ワールドの翻訳者でゲストライターのクララによる目下進行中の連載である。銃剣道を始めたばかりの彼女と、彼女のパートナーであるルーカスが、3ヶ月に渡る日本滞在の中で、銃剣道の稽古をしていく様子を定期的に投稿する。

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