稽古の基本:反復練習

最初に言っておくが、練習の呼び名は正式なものがあるわけではなく、先生によって呼び方が違う。ここでは我々の行っている呼び方で説明していく。

私たちは1分57秒の映像のように、いつも直突三本から稽古を始める(そして、稽古を終える)。しかし、その他にもたくさんの面白い練習がある。全ての基本練習には、注意すべき事柄がいくつもあるが、私はそれぞれの練習ごとに、一つか二つ主に集中する事柄を決め取り組んでいる。そうすることによって、「残心は悪かったが突きは良かった」というように、自分に甘くならないよう心がけている。例えばその練習が残心に対するものだったら、自分の突きが良かったか悪かったかは関係ないのだ。それぞれの練習の中で突きを行う時、私は以下のように行っている。

10秒の映像からわかるように、私たちは突きと足捌きの練習をゆっくりした動作から始める。足捌きなしで突きの動作を行うことから始めることも多い。その後、足を少しスライドさせる動きを行い、そして踏み込みを伴った突きを行うという具合である。このような練習のときは、基本に集中するべきだ。私はしばしば半身が十分ではないことによって動作に支障が出ることがあったり、手首の位置が悪かったりする。

49秒、前突きを行って、血流を促し体を温めよう。突き流しもウォームアップには有効である。通常私は、スムーズで速い足捌きを心がけている。足捌きは上下に跳ねないようにし、そして強い抜きを行う。

2分23秒の第一キョウシュウは、突きを行うときセンターを感じられる非常に効果的な練習である。突きの順番は、表、裏、表、下、喉(または表。もし面を着けていない場合は、安全のために喉ではなく表を突く)。元立ちは、それぞれの突きを受けるたびに一歩後退し、相手が抜きを行うとき、相手の木銃を抑えるよう試みる。この抑える動きにより、一連の動作の中で、次のターゲットへの隙を作る。上手くできたときは、掛かり手は隙が作られたことをはっきり感じられ、大きな動作をせずとも次の突きをスムーズに繰り出すことができる。第一稽古は、基本の連続突きと似ている。そして、第一稽古と基本の連続突きの練習のコンセプトは、他の突きにも応用でき、2分36秒の映像のようにいろいろな間合いで行うことができる。この第一稽古を掛かり稽古の基本として行った例を見たこともある。

2分55秒、移動間での突きは、基本の反復練習の中においては、一歩上を行く複雑さがある。これには、掛かり手と元立ち両方が試合さながらに動き、突いた後は引き抜き残心を行う。掛かり手が動き、攻め、元立ちは僅かな隙を作る。掛かり手が美しく正しい突きを行えるよう突きが自分の体に入るまで、元立ちは動かないようにする。私が常に集中している箇所は、距離を素早く測り、良い残心を行うことだ。自分は怠け者だと知っているので、息をつくために残心を使わないよう心がけている。残心のあとは、バランスを保って、次の動作にすぐに備えることにしているのだ。

3分45秒、表の突き返しは、剣道での切り返し或いはなぎなたでの打ち返しに当たると私は思っている。自分の突きのスピードと突いた後にリラックスすることに注力して行っている。突きのタイミングは、パートナーの木銃が攻撃のライン上から外れるやいなや行うのだが、私にとっては非常に難しい。もし自分がリラックスしていなければ、速く締まった突きは決してできないのだ。

4分2秒から見られるエンジンの練習の時は、私はひたすら転ばないよう注意しながら行っている。

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