第17回全日本短剣道大会:男子個人戦:第70試合 決勝

コメント:サイモン・ラースン

試合開始直後、菊池は、前回の試合と同様、体を脇に避ける作戦に出た。しかし、滝沢はこれに対する対処法を明らかに心得ており、攻撃の踏み込みを先に始める素晴らしい足捌きを使った。途中までは普通の足捌きに見えるのだが、実はそれが突きにつながるのだ。彼は前足を非常に低くキープし、その結果彼の間合いが広くなっているのがわかるだろう。角度の変化にも関わらず、滝沢の間合いに対する感覚と遠間から突く能力が相俟って、菊池の突きよりもだいぶ前に滝沢の突きが入るのだ。菊池が同じように胴を突いたにもかかわらず、喉と胴への距離の違いは問題にならなかった。

 

滝沢は下段から始めた(私は先生からやらないように言われている)。私が思うに、腕を上げるときの勢いが、距離を効果的にカバーしているのではないだろうか。この技を盗んで試してみよう! 遠間からの突きでありさえすれば、先に足を踏み出して腕は中段と同じ普通の防御の構えになる。恐らく、この勢いが、我々の多くが突きの前に剣先を落としがちな理由になっているのかもしれない。

 

前の試合で見た通り、滝沢は「防御し、後退し、相手の弱点を攻撃する」ことに長けており、彼はその作戦をこの試合でも行なった。これを可能にするのは、彼が、重心を下げた前傾姿勢で後退する能力があるからだろう。前の試合のときのように、彼は後ろ足を大きく後ろに置き、脚は真っ直ぐに見えた。また、踏み込みの前足は非常に低い。

 

踏み込みの間、前膝が上がらないように稽古すべきである。そして、遠間合いでの下段をやってみようと思う。

 

銃剣道と短剣道で私が好きなのは、ハイレベルの試合でさえ(試合でこそ?)往往にして攻撃する気迫に満ちており、試合の決着が早いことである。20分の延長より余程良い。

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