J は銃剣道のJ そしてジャパンのJ パート4

文:ヌーノ・ヴィエイラ・デ・アルメイダ

 

2018年7月23日

電車に乗って20分で春日井に到着、エアコンの効いた電車から熱波の中へ。少し待っていると、寺田先生が現れて車で送ってくださるという。範士八段の先生なのに! そんな先生の元で稽古できるなんて素晴らしい。

稽古場に着いたときすでに約10人ほどの自衛隊の銃剣道家が来ていた。素晴らしい稽古になりそうだ。道場の温度計は、銃剣道の稽古を全く勧めていなかった。気温摂氏36度、湿度40%以上となったら、ソリティアか水泳でもやるのが適当だったろう。楽しいね!

自衛隊の先生が時間に遅れていてたこともあり、初めて稽古に加わる僕の自己紹介をかねて、寺田先生は僕に「ポルトガル式」ウォーミングアップを見せて欲しいと仰った。通常剣道の稽古の前に行うウォームアップを見せたが、みんな僕を変な目で見ていて笑い出した。ああああ、わかりましたよ、銃剣道ではこんなウォームアップしないんだね! みんな、ごめん! でも耐えてくれ! 耐えると言えば、ウォームアップのストレッチを行うパートでは、すこし違ったストレッチを行ったら、みんなのムードがすごくリラックスしたものになった。そのあと、いよいよ稽古だ!

防具を着け(肩当てのみ、面は無し)、稽古はゆっくり始まった。構えと直れ。寺田先生の稽古ではほとんどいつもこれを行う。銃剣道では正しい構えをするのが非常に重要だ。それは最初の突きがほぼ一瞬で入ってくるので、心身ともに最初から完全に準備ができていなければならない。正しい構えには非常に細かな注意点がある。足の幅は、速い足捌きに適しているか? 姿勢が安定していて、膝が緩んでいるか? 半身になって防御しているか、それとも点滅する信号のように心臓を敵に晒しているか? 前の手の握りはリラックスしているか? 右肘は胸の前にスムーズに出せるか? 確実な締めとともに突いていけるか? 構えを取るとき、たくさんのことを注意しなければならない。心構えも大切だ。構えと直れを繰り返し行い、寺田先生が満足したあと(ほぼオーケー)、直突三本の稽古を行った。僕たちは「突いて」と「抜いて」の両方をやり、直突と足捌きを行ったあと、ペアを組んでの稽古をした。

直突をたくさんやり、銃剣道の基礎の攻撃である脱突、下突を行った。その後はもう少し複雑な技の稽古になった。二段技、連続技(腕と足を動かしながらどうやって同時に攻撃する?)だ。無様な連続技を何度もやった。僕にとってすごく複雑な動きだったが、効果的に教えてもらえたので、銃剣道の稽古のプロセスの詳細がよく理解できた。また、元立ちの重要性そして元立ちとしての技術を磨くことが、銃剣道の上達のためには絶対的に必要であることがわかった。日本での稽古の間中、そのことに関しては頑張って来たが、今後も研鑽を積まなければならない。

稽古を初めて2時間以上経った。次は面を着けて次のラウンドへ! 全て防具を着けて、激しい稽古をした。初一本、第一稽古(元立ちは隙を作り、相手が攻撃しやすいよう協力する)、第二稽古(元立ちはそれほど協力せず、攻撃する)。

稽古の時間は終わりかけていたが(突かれていると時間は早く過ぎる)、試合稽古と更なる初一本の稽古の時間があと20分残っていた。

稽古の後、若い自衛隊のメンバーの中の数人は、高校まで剣道をやっていたことを知ったので、ユニバーサルな武道ジェスチャーを使って、少し彼らと話してみた。

初稽古無事終了。倒れたり、暑さのために止めたりすることなく出来た。少しずつ頑張ろう。

 

*これはポルトガル人ゲストライターのヌーノによる現在進行中のブログである*

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