佐藤先生の銃剣道・昇段審査に関するガイドライン

佐藤亨先生より

下記は、佐藤先生からの昇段審査におけるガイドラインで、審査員がどのような点を重点的に見ているのかをまとめたものである。文章と表の二種類を掲載するが、使いやすい方を参考にして欲しい。

服装 態度

稽古着・袴の着方は端正か。

心構え

心にゆとりがあり、気勢充実している。

構え

正中線が正しく、隙がない、剣先の位置が正しい、足の構えが正しく、左足先が正面を向いている。

足さばき

正しい送り足ができ、着地はつま先でしている。

習技者:送り足・継ぎ足・歩み足の明確化。

剣の交差

間合いは正しい。

目付の位置

たえず相手の目に注目している。

直突

元立ち:正しく受け止めている。

習技者:気・剣・体が一致している。右手が左乳の前下方に、左肘がのびている。腰が入っている。

連続突き

元立ち:常に正しい間合いを維持する。

習技者:姿勢を崩さず正しく突くことができる。足を引き摺らない。

脱突

元立ち:剣先を僅かに右に偏する。

習技者:剣先の交わし方は小さく素早く、腰が残らない。

下突

剣先は真っ直ぐに突き出す。

元立ち:小さく素早く左肘を張り、下胴を突かせる。

習技者:剣を引いてから突き出さない。腰を引いて突かない。右手首の出しは直突と同じである。

攻めの払い突き

払いと突きが一連の流れでやる。

元立ち:手元を払うように間合いを取る。習技者が払うまで下がらない。

習技者:右の払いは剣先で相手の手元を払う。左の払いは己の峰で、右手で払う。下の払いは、右手を胸の位置にもってきて相手の手元を薙ぎ払う。

応じ技の払い突き

元立ち:正しく突いてやる。

習技者:右・左・下とも相手の手元を小さく素早く払って間を置くことなく突く。下がらずその場で払い突く事。

応用技

余分な掛け声はしないこと。

元立ち:正しい間合いを取ってやる。

習技者:

・右の払い技:出鼻の払い突きは小さく早く突く。追い込みの払いは間合いに入りすぎない。突いた後の送り足が滑らかである。

・左の払い突き:自分の木銃の峰部分で左下に正しく払う。追い込みの払い技は間合いに入り過ぎない。

試合(約1分程度)

気勢の充実した試合をすること。姿勢が崩れず足さばきが良いこと。得意技を必ず出すこと。馴れ合いの試合をしないこと。残心のある試合をすること。用具の装着が正しいこと。

項目元立ち習技者備考
服装 態度稽古着・袴の着方は端正か。
心構え心にゆとりがあり、気勢充実している。
構え正中線が正しく、隙がない、剣先の位置が正しい、足の構えが正しく、左足先が正面を向いている。
足さばき正しい送り足ができ、着地はつま先でしている。
習技者:送り足・継ぎ足・歩み足の明確化。
正しい送り足ができ、着地はつま先でしている。
習技者:送り足・継ぎ足・歩み足の明確化。
送り足と継ぎ足の混用は不可。
剣の交差間合いは正しい。
目付の位置たえず相手の目に注目している。
直突正しく受け止めている。気・剣・体が一致している。右手が左乳の前下方に、左肘がのびている。腰が入っている。
連続突き常に正しい間合いを維持する。姿勢を崩さず正しく突くことができる。足を引き摺らない。
脱突剣先を僅かに右に偏する。剣先の交わし方は小さく素早く、腰が残らない。
下突小さく素早く左肘を貼り、下胴を突かせる。剣を引いてから突き出さない。腰を引いて突かない。右手首の出しは直突と同じである。剣先は真っ直ぐに突き出す。
攻めの払い突き手元を払うように間合いを取る。習技者が払うまで下がらない。右の払いは剣先で相手の手元を払う。左の払いは己の峰で、右手で払う。下の払いは、右手を胸の位置にもってきて相手の手元を薙ぎ払う。払いと突きが一連の流れでやる。
応じ技の払い突き正しく突いてやる。右・左・下とも相手の手元を小さく素早く払って間を置くことなく突く。下がらずその場で払い突く事。
応用技正しい間合いを取ってやる。・右の払い技出鼻の払い突きは小さく早く突く。追い込みの払いは間合いに入りすぎない。突いた後の送り足が滑らかである。
・左の払い突き自分の木銃の峰部分で左下に正しく払う。追い込みの払い技は間合いに入り過ぎない。
余分な掛け声はしないこと。
試合(約1分程度)気勢の充実した試合をすること。姿勢が崩れず足さばきが良いこと。得意技を必ず出すこと。馴れ合いの試合をしないこと。残心のある試合をすること。用具の装着が正しいこと。

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形の注意点

全ての形は、デモンストレーションではなく、本当の戦いでするように行われなければならない。両者の呼吸が合っていて、それぞれの動作が基本に忠実で品格があること。稽古着の着方、構え、足さばき、技の用い方、間合いの取り方、残心の在り方、下がり方及び直れの動作が理にかなっている。常に心を豊かに保ってやること。

審査員は以下の着眼点で、審査を受ける段位(4、5、6、7段の練度)に応じて勘案しながら、可否を審査する。

構え

打方:正しい構えで常に仕方をリードする。

仕方:充実した気勢、正しい構えであること。

足さばき

つま先でさばき、剣線がぶれない。

形の順序

正しく理解していること。

1本目(先の技)

打方:堂々と正しく受け止める。下がる時は最初に構えた位置に戻る。剣線の外し方はわずかに左に偏する。

仕方:先の技で正しく直突をし、残心をしめす。極端に体を開かない。目線を変えないこと。正しい位置に戻ること。剣先は当てるな、あき過ぎるな。以下全て同じこと。

2本目(先先の技)

打方:足さばきは2歩半で止まること。仕方が脱突を突いてきたときの剣線の外しは、僅かに右に偏する。

仕方:面を攻めて脱突を正しく突く。剣線の外し方は小さく素早いこと。目線を変えないこと。

3本目(先先の技)

打方:下段の構えで、足さばきは2歩半で止まる。仕方が攻めてきたとき僅かに剣線を上げて、下突部を空ける。

仕方:下段の打方の上部を攻め、打方の下突を突く。右手首は正しい位置に突き出す。左肘が正しく伸びている。残心は僅かに右に開いて正しく示す。目線を変えないこと。

4本目(先先の技)

打方:仕方の下段を情報から押さえるように中段で構える。足さばきは2歩半で止まる。仕方の下段を押さえるように剣先を下げる。

仕方:下段で構える。打方が剣先を押さえるところを外して打方の喉を突く。右手が左乳の前下方に出されているとこ。喉に当てない。離れない。残心は僅かに左に開いて示す。

5本目(対の先の技)

打方:相手を攻めようとする気迫を示す。

仕方:相手の出がしらを、すかさず右に払って突く。間合いと鋭い払いが正しいこと。剣先は当てない離れない。

6本目(後の先の技)

打方:仕方が間に入ったときすかさず脱突を突く。

仕方:仕方は2歩半で止まり、打方の脱突を左下方に払って突く。その場で動作し下がらないこと。突いた後抜きながら下がって残心を示す。

7本目(後の先の技)

打方:やや高めの中段で構え、間合いに入って、すかさず仕方の下胴を突く。

仕方:仕方は3歩半で止まり、打方の下胴突きを薙ぎ払う。右手の位置は己の胸上部であること。下がって払わないこと。

8本目(後の先の技)

打方:下段に構え、間合いに入り仕方の下胴を攻め、仕方が擦り上げるように喉を攻める。巻き落とされた時に剣先で体を支えないこと。

仕方:仕方は2歩半で止まり、相手の下段の攻めを押さえる。すかさず仕方の喉の突きを下がりながら巻き落とし体を左に開いて胴を突く。巻き落としと胴突きが一連の流れで動作されている。

銃剣道の形打方仕方備考
構え正しい構えで常に仕方をリードする。充実した気勢、正しい構えであること。
足さばきつま先でさばき、剣線がぶれない。
形の順序正しく理解していること。
1本目(先の技)堂々と正しく受け止める。下がる時は最初に構えた位置に戻る。剣線の外し方はわずかに左に偏する。先の技で正しく直突をし、残心をしめす。極端に体を開かない。目線を変えないこと。正しい位置に戻ること。剣先は当てるな、あき過ぎるな。以下全て同じこと。 形は真剣みでやるが演技ではない。以下同じ。
2本目(先先の技)足さばきは2歩半で止まること。仕方が脱突を突いてきたときの剣線の外しは、僅かに右に偏する。
面を攻めて脱突を正しく突く。剣線の外し方は小さく素早いこと。目線を変えないこと。
3本目(先先の技)下段の構えで、足さばきは2歩半で止まる。仕方が攻めてきたとき僅かに剣線を上げて、下突部を空ける。下段の打方の上部を攻め、打方の下突を突く。右手首は正しい位置に突き出す。左肘が正しく伸びている。残心は僅かに右に開いて正しく示す。目線を変えないこと。
打方の左肘は極端に伸ばさない。
4本目(先先の技)仕方の下段を情報から押さえるように中段で構える。足さばきは2歩半で止まる。仕方の下段を押さえるように剣先を下げる。下段で構える。打方が剣先を押さえるところを外して打方の喉を突く。右手が左乳の前下方に出されているとこ。喉に当てない。離れない。残心は僅かに左に開いて示す。
5本目(対の先の技)相手を攻めようとする気迫を示す。相手の出がしらを、すかさず右に払って突く。間合いと鋭い払いが正しいこと。剣先は当てない離れない。
6本目(後の先の技)仕方が間に入ったときすかさず脱突を突く。仕方は2歩半で止まり、打方の脱突を左下方に払って突く。その場で動作し下がらないこと。突いた後抜きながら下がって残心を示す。左の払いは右手中心に払うこと。
7本目(後の先の技)やや高めの中段で構え、間合いに入って、すかさず仕方の下胴を突く。仕方は3歩半で止まり、打方の下胴突きを薙ぎ払う。右手の位置は己の胸上部であること。下がって払わないこと。
8本目(後の先の技)下段に構え、間合いに入り仕方の下胴を攻め、仕方が擦り上げるように喉を攻める。巻き落とされた時に剣先で体を支えないこと。仕方は2歩半で止まり、相手の下段の攻めを押さえる。すかさず仕方の喉の突きを下がりながら巻き落とし体を左に開いて胴を突く。巻き落としと胴突きが一連の流れで動作されている。
形全般両者の呼吸が合っていて、それぞれの動作が基本に忠実で品格があること。稽古着の着方、構え、足さばき、技の用い方、間合いの取り方、残心の在り方、下がり方及び直れの動作が理にかなっている。常に心を豊かに保ってやること。
審査員は以下の着眼点で、審査を受ける段位(4、5、6、7段の練度)に応じて勘案しながら、可否を審査する。

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