プレッシャーを感じることなく、セミナーを企画する

エミリー・ジャックマン

セミナーは新規加入者を募るのに最高の機会である。既にその武道をやっている人にとっては、高段者の先生方と稽古ができ、ネットワークを作れるチャンスである。しかし、もし自分が企画者だったら? どこから始めて、セミナー中どうやって正気を保つのか?

そう、歌う修道女だったらこう言うだろう。「一番最初から始めましょう。始めるのに良い場所から。」では、セミナーをするために、基本的に必要なものは何だろう?

場所

指導者

用具

参加者

次に必要なもの:

保険

交通手段/駐車場

食事

宿泊

次に、それぞれの項目を個別に見ていこう。

場所

既に開催場所がある場合 − おめでとう! 一歩先に行っているね。もしその場所が誰かと共有している場所なら、セミナー開催期間にそこが使えるのか、そして料金などを前もって確認しておこう。

もし会場を探さなければならない場合、早めに取り掛かるのが鍵となる。季節と地元のイベント状況によっては、セミナーの開催日に柔軟性を持たせ、場所を確保することになるだろう。場合によってはいくつかの会場を使うことになるかもしれないので、用具類の移動手段なども考えておく必要がある。

会場や関連施設の使用料について交渉する − 会場が何人ぐらい収容可能なのかわかれば、参加者がどの程度の参加費なら支払うのに適当なのか計算し、会場費がそれに見合うのかを確かめよう。セミナーの終わりに自腹で経費を払う羽目にならないようにしなければならない。単純な計算法は以下の通り。

セミナー参加費/日=会場レンタル費/(参加人数 X セミナー日数)

*交通費や宿泊費など、その他にかかる費用があれば、会場レンタル費の中に入れ込んで計算すれば良い。

2日間で1000ドルの賃借料で20人収容できる会場なら、参加費は均等割で一人当たり1日25ドルということになる。常に参加費が適当かを考え、セミナーの全日程に参加した場合の割引などを検討しよう。私の場合、参加者の見込数は、念のために最小を考えて計算している。

床のコンディションをよく検討しよう − ペンキで塗られたコンクリートは見た目はいいが、足への衝撃は大きい。古い木の床は棘があったり、デコボコだったりする。床は重要なので、実際に見にいき、裸足で感触を確かめてみよう。

会場の責任者に対する基本的な質問を用意しておけば、それぞれの違いが比べられる:

駐車場はあるか? 駐車場料金は別か?

公共交通機関が近くにあるか? 宿泊場所のおすすめはあるか?

食事の持ち込みはできるか?

怪我や会場を傷つけた場合の保険加入は必須か?

トイレや更衣室は使用できるか?

安全な倉庫があるか? セミナー期間中の用具置き場としてそこを使えるか?

予約に際し保証金は必要か? また保証金が戻らないのはどんな場合か?

キャンセル料は発生するか? キャンセルできる期日はいつか?

施設のスタッフや鍵閉め、また清掃のための追加費用が発生するか?

使用可能な時間は何時から何時までか? また時間を超過した場合に追加費用が必要か?

キッチンはあるか? またその使用料は会場レンタル料に含まれているか?

指導者

できれば最初に決めておきたい項目がこれ − 誰がセミナーで指導するのか。ネットワークを総動員して誰にお願いするのか決めよう。全日本銃剣道連盟は、振興に力を入れている。指導者の先生方の宿泊費、交通費、食費などの負担がどうなるのか、あらかじめきちんと決めておく。先生方の都合の良い日程を把握し、その中でセミナー日程を決めていく。

用具

現在、全ての人たちが銃剣道用の防具・武器を持っているわけではない。セミナーのタイプによって、参加者が用意すべき防具を事前に決めておかなければならない。自分の防具をただ持ってくればいいのか、それとも銃剣道用の肩や木銃を主催者で揃えておくべきなのか。参加者に貸し出せる余分の用具があるのか? ある場合は何人分あるのか?

ラッキーなら、誰かが個人的に或いは企業などがスポンサーになってくれるかもしれない。そうすれば、資金かあるいは用具が手に入る。もしスポンサーがいない場合、他のクラブなどに用具の不足分の補填を掛け合う。もし何かしらの武道連盟の一員であれば、その連盟に用具購入の補助などを頼んでみよう。

用具の行き渡る人数をしっかり把握しておくこと−セミナー中は、半分の人が銃剣道をやっている間に、他の人は短剣道をやるなど、交代交代で行う工夫が必要かもしれない。

参加者

その地域で新しい武道を振興する場合、勧誘するのは難しいかもしれない。大抵の人(武道人)は既に何かしらの武道をやっているので、彼らの興味を喚起するためにベストを尽くそう。一本の棒で人を叩くことが好きなのだから、他の武道も楽しむことができるはずだ。ソーシャルメディアを使い、地元の武道グループや、日本文化に興味を持っているグループ、或いは大学などがセミナーに関心を持つかどうかを調べるといいだろう。それらの人々が連絡しやすいようにし、できるだけ多くの情報を公開するようにしよう。

私の場合は、なるべく早い段階で参加予定の人数を掴みたいので、調査ツールやグーグルフォーム、あるいはソーシャルメディアの投票ツールなどを使い、セミナー参加への熱意の度を知るよう努めている。早く行動すればするほど、参加者は予定が立てやすくなり、実際に申し込む段階になって混乱が少なくなる。もし参加人数状況によっての参加費が自動計算されるスプレッドシートを作れれば素晴らしい! または、グーグルフォームのRSVPテンプレートも、申込記録を残す上では役に立つ。

申込の際には、できるだけ参加者の情報を集めるようにしよう − 18歳以下なら、親の許可が必要にならないか? 自分の防具を持っているか? 自分でスポーツ傷害保険に加入しているか?など。

保険

保険に関することはいつも楽しい − 国によって、その法律や会場によって様々だが、セミナーの経費の中に保険料を含めないといけない場合がある。もし自分のクラブで保険に入っているなら、あるいは参加者が彼ら自身で保険に入っているなら心配は要らないと思うが、追加の保険が必要な場合の費用を前もって知っておく必要がある。見積りを取り、早めにセミナーの費用に組み込んでおけば、後々落とし穴にならない。

World Nomads (https://www.worldnomads.com/) のような個人旅行保険商品の中には、武道の活動をカバーする保険がある。全ての保険商品が武道をカバーするわけではないので、まずはこの保険をチェックして見て欲しい。

交通/駐車場

セミナー会場の交通アクセスを考慮しよう − 参加者はかなりの分量の荷物を持ってくるので、なるべく簡単に会場に着けるよう考える。参加者自身で会場まで来る場合、どんな交通手段があるのかを明確にしておく。また会場が不便な場所だったら、ミニバスやバンを用意することも考慮に入れ、参加者が大荷物を持ってあちこち動き回らなくてもいいようにしよう。車を手配する場合には、保険や駐車料金、そして誰が運転するかを事前に考えておく。

食事

セミナー中に食事を出すなら、その会場に食べ物を持ち込んでも良いのか、あらかじめ確かめておく。リーズナブルな料金設定にし、配達をお願いする場合は配達料についても確認しておく。さらに、アレルギーや他の様々な食事リクエストに対応できる業者かどうかも調べておく必要がある。

キッチンを使えるような施設であれば、そこにある調理器具や持ち込み可能なものについても事前に調査しておく。冷蔵庫、電子レンジ、サンドイッチメーカーなどがあるか? 食器等は揃っているか? 食器は手洗いなのか、食洗機があるのか? また誰がどう仕事を担当するのか?

或いは、近くに食事できる場所があるのかを確認しておく。会場から徒歩5分圏内に何軒美味しくて安いレストランがあるか前もって見ておく。

ウェルカム/フェアウェルディナーを企画することも可能であるが、早めの予約が肝心だ。なんといってもセットメニューが簡単でいい。ただ、会場から行きやすい場所にすることが大切である。

宿泊

地元からの参加者でない場合、これは重要な問題である。もちろん指導者にも宿泊場所を提供しなければならない。それをセミナーの経費に入れ込めるのか、あるいは寄付を募るのかを考えなければならない。できれば自分で宿泊してみて、その施設を確認するのが一番望ましい。ホラー映画に出てきそうなところを紹介したらイヤでしょう?

宿泊の問題で参加者が減らないようにするために、ある程度の参加人数が見込めた場合は、宿泊施設の責任者と話し、団体割引などができるように交渉してみよう。予約時期が非常に早い場合や団体人数が多い場合、あるいは閑散期であれば、料金を割安にできるかもしれない。

あるいはこんなことも可能である。多くの部屋とベッドがある大きな家を丸ごと借り上げるのもいいだろう。もちろん、宿泊者は自分でベッドメークなどをしなければならないが、費用は抑えられる。ホームステイも視野に入れよう。ネットワークをフル稼働して!

おわりに

早めに準備しつつ、常に最悪のケースを想定しておこう。特にお金の問題は大きい。前払いしなければならない費用があったとして、自分自身で前払いするのか、自分はそれを払えるのか? 他に資金調達の道がないかをよく調べ、自分自身が最終的に資金難に陥らないようにしておこう。

私のできる最良のアドバイスとしては、助けを求めること。小さなイベントであれば自分一人で準備できるだろうが、時間がなかったりお金の問題があったりして、プレッシャーで気が変になる可能性もあるのだ。周りにアドバイスを求めるだけでも、良いアイデアが生まれるかもしれない。一人でフラストレーションを溜め込まないこと。壁にかかったアレックス・ベネットのポスターに話しかけるだけでも気分が違うよ。*

*はっきり言っておくが、私はアレックのポスターを壁に貼っているわけではない。ただ時々、本棚にある彼の本には話しかけることがあるが。

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テーマ: Baskerville 2 by Anders Noren

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