クララの銃剣道の旅 20〜22日目

2017年8月9日

アメリカ人のネイサンが、何かしらの悪い菌を持ち込んだらしく、みんな具合が悪くなった。最悪。でも私はラッキーなことに昨日の午後具合が悪かっただけで、今日は熱はあるものの気分は良くなっている。

今日は、これまで習ったことで出来ていなかったことが、何とか形になってきた。私の手は上手く動いておらず、足は遅く、腰は言うことを聞かなかったが、基本と形をやることによって、いつも言われ続けて来た「オーケー、だけど」は卒業し、「ほぼ良ろしい」のお言葉を先生から賜ることができた。

 

2017年8月10日

他に何を言うことがあるだろう? 天気は「最悪」(これはみんなの同意するところだが、ここの天気は「それほど酷くない」から「死にそう」の間でしか表現できない)に戻り、私はウォームアップから全く元気がなかった(実際、私はウォーミングアップする必要がない。だって、すでにオーバーヒート気味なんだだから)。もっともっと基本をやり、姿勢と間合いに気をつけつつ、問題点を修正していく。最初はあまり重要でなかった箇所が、今や重点項目となっている。

前足も後足も間違った動きをしてしまうことがあるので、もっと足捌きの稽古が必要である。形をしているとき、道場のオーナーが立ち寄ったので、彼に私たちの動きを披露することになった。思ったより悪い出来ではなく、嬉しかった。だけど、稽古に関してはやはり後悔の念が広がる。他のスポーツを通して分かっていることだが、後悔する暇があれば稽古するべきで、良い時は必ずやってくる。よく言われる言葉、「最悪の稽古はまだ経験していない」。

 

2017年8月11日

今日は、突きながら後退することは、私にとって不可能だということを発見した。剣道では、これはまあ自然に出来ることなのだが、銃剣道では足と手がバラバラになってしまう。正面に誰もいなければ出来るのだが、素早く効果的な動作でこれを行おうとすると、なぜか酷く滑稽な動きになってしまうのだ。稽古って楽しいね。その他は、間合いに注意を払いながら基本をおさらいした。私の気合は相変わらず雷に撃たれて死にかけている猫みたいに聞こえる。

そして、形。今回初めて1〜8本目まで通してやってみた(重大な間違いをしていない場合に限り)。私は体が震えるほどにすごく集中していたので、8本目にたどり着いたときは笑みが止められなかった。ウフフ。

 

2017年8月12日

みなさんは、このブログの文章がだんだん短くなり、似たような内容になって来ているのに既にお気づきだと思う。今日は今日とてまた稽古。特に目新しいこともなく、攻めたり攻められたりの毎日。私は完璧な突きのための姿勢を未だ模索している。体の上からではなく、下方/中心(腰と足)からのパワーを引き出す姿勢である。

もしかしたら長ったらしくて退屈に聞こえるかもしれないが、これらの細かい修正を行い手応えを感じることが、私にとっては素晴らしい体験なのだ。形のときの足捌きは正しくできてきていると思う。少なくとも前足を真っ直ぐにキープし、直線上を進んでいける(道場に貼られているテープを足裏で追っていることは認めるけど)。また、右足は内側に傾くことなく、正しい位置に開いている。

 

これは、銃剣道ワールドの翻訳者でゲストライターのクララによる目下進行中の連載である。銃剣道を始めたばかりの彼女と、彼女のパートナーであるルーカスが、3ヶ月に渡る日本滞在の中で、銃剣道の稽古をしていく様子を定期的に投稿する。

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