コメント:エミリ・ ジャクマン
あなたの武道のバックグラウンドは何ですか?
私は10年余り新しいなぎなたを学んできました。ヴィクトリアンなぎなた連盟でインストラクターを務めて約8年になります。インストラクターになったときは初段ですらありませんでしたが、他に誰も教える人がおらず、自分が何とか教えて行くか、メルボルンでのなぎなたクラスを終わらせるかの選択しかなかったのです。
この2年間、私はキーリー先生となぎなたの古流である戸田派武甲流を稽古していますが、これによって新しいなぎなたでの残心が上達し、強さを得られたように思います。それから他の武器を使う楽しさもあります。私は鎖鎌が大好きです。
私はこの3月に名古屋のサイモンとエバを訪ねました。幸運にも彼らの稽古に参加し、寺田先生にご指導いただくことができました。ほんの3週間だったが、心から楽しい稽古で、また日本に行ったら稽古を続けたいと思っています。
なぜ銃剣道のグループ稽古を始めたのですか?
単独で稽古をするのが非常に難しいからです。これまでやってきた武道と全く違っていて、銃剣道には新しい面白さがあり、他の人とこの面白さを共有したいと思いました。なぎなたは、いつも形に力を入れてきました。防具はあまりやっていません。私は試合となるとからっきし弱いんです。寺田先生との稽古では、すぐに防具をつけさせられ、いつも居心地が悪かったのですが、今は銃剣道では防具をつけたほうが良いエネルギーを感じられるし、不安感が少ないです。
銃剣道のグループ稽古はどのくらいやっているんですか?
私たちは2018年6月に稽古を開始しました。今のところ二人だけですが、興味があると言う人たちから問い合わせを貰っています。
どんな場所で稽古をするのがいいのでしょうか? 稽古場所を探している人に提案はありますか?
私の場合、広い空間があり木の床で、更衣室と駐車場(あるいは公共交通)が確保されている場所を探します。メルボルン周辺では、多くのスポーツスタジアム、学校のスポーツ施設などがあります。稽古場所としては、地元のコミュニティホールや文化センターなどをチェックしてみてください。またダンススタジオは私のお気に入りです。ダンサーのために床がきちんと整備されている所がほとんどですから。もし他所の道場を考えているなら、床の状態を良くチェックしてください。マットが敷いてあるところは、マットをどかしたときに床が良くないことがあります。
防具や道具が足りない場合はどうしますか?
稽古を始めると同時に防具が必要な場合(なぎなたや剣道は大丈夫ですが)は難しいです。銃剣道は防具が必要です。現時点で私のグループには十分な防具がまだ揃っていませんが、時間をかけて集められればと思います。今は、グループのために私が銃剣道用の防具をポケットマネーで買っていますが、将来的にはグループの人たちに基本的は防具を自分で揃えて貰わなければならないと思います。お財布には厳しいですが、必要なものですから。
稽古はしたいけれど防具がないという人には、基本動作、基本テクニックと形を教えることになります。木銃か短竹刀が不足している場合、メンバーは交代で武器を持ちローテーションしながら稽古をします。
あなたは稽古のプランを立てますか? これから指導しようとしている人にアドバイスはありますか?
私は稽古の全体の流れを大切にしています。稽古に出ている人に合った内容にしようとしていますので、事前にしっかりしたプランを立てられません。基本を全部行うとか、短剣あるいは銃剣に焦点をあてるなど大まかな目標を立て、それを達成しようと試みつつ、その場で臨機応変に対応します。大抵はウォームアップ、基本練習をして、参加者に稽古する心構えを作らせ、それから本格的な稽古に入ります。
基本の練習セットを持っておくのはいいことだと思います。参加者は皆、何をすべきかわかりますから。指導者は彼らが行う様子を見ながら、次のエクササイズを考える時間ができます。
また、号令での稽古をなるべく早く始めること。慣れれば慣れるほど、稽古もうまく進むようになります。
グループ稽古を始めるにあたって、問題になったことはありますか?
場所を探すのが大変でした。いろいろ候補はあったのですが、都合の良い曜日と時間で場所を確保するのが難しかったです。参加者が二人のグループなので、会場の賃貸料も心配でした。2時間借りる場合でも、二人で払うとなると厳しい可能性が高いです。貸主に相談すればディスカウントしてもらえるかもしれませんので、交渉してみましょう。誰も使わないよりは、誰かに定期的に貸したほうがいいに決まっていますから!
防具を運ぶのもちょっと頭の痛い問題です。銃剣道の防具を全て運ぶとなると、車無しには考えられないです。人数が増えて、皆が自分の防具を持っていればもう少し楽になるのでしょうけど。とにかく、防具を持って移動することはある程度覚悟が必要です。
これから始めようとする人への一般的なアドバイス
初期費用にそなえましょう。稽古場所を借りるのも費用が発生します。公式なスポーツグループではないので、保険のことは心配する必要がないと思いますが、他の武道連盟と話して連盟に入れてもらえるか相談すると良いでしょう。
自分に厳しくしすぎないこと。稽古グループを作るときは時間がかかるし、辛抱強さが必要です。失敗してもそれから学ぶことができます。同じような状況にいる人たちと情報交換しましょう。
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