愛知県選抜:第3試合

コメント:サイモン・ラースン

 

エバは相手に常にプレッシャーを与えることや、返し技を使うことが得意だ。返し技は本当にやっかいである。上手く突いたあと、防御を怠らず素早く相手から離れなければならない。

 

短剣道において、相手が返し技を使ったとしても、もちろん一本を取ることはできるが、そのチャンスはかなり減るだろう。田尻は彼女より素早く、六段であるから経験値も上だと思うが、彼女の積極的な攻めに考えを改めさせられた(1分8秒付近)のではないだろうか。彼は遠間からの攻めに切り替えた。

試合再開後は、エバは田尻の二倍多く突きを使うようになった。私はこれをやる勇気がない。もし失敗したら、「幸運」な突きを受けやすくなる。

 

田尻は彼女より速い足捌きを使っていたので、状況をコントロールできるように距離をとって攻撃を行っていた。エバは間合いが長いとき、常に前進し、二倍多く突くことで不利な状況をカバーしようとしていた。

 

2分13秒、返し技がいかに有効かわかるだろう。エバは殆ど一本を取れそうだった。私はそれを見て、スピードを利用して遠間から攻撃を加えようという自分の戦略を心配し始めることになった。

 

2分26秒、田尻は新しい試みをしたが、面の危険性がわかるだろう。小手へのフェイントを使ったが、エバは彼の胴を素早く突いた。一本を取るほどではなかったが、面の攻撃への危険性を十分知らしめたと思う。もし田尻と同じスピードをもっている相手なら、先に胴を決めたと考えられる。

 

いつも言っていることだが、面を打つために短剣を上げると、残心のフォームへの影響が大きすぎる。

 

3分17秒、田尻はエバが遠間からのフェイントに反応することを発見したが、時すでに遅しで、試合は判定に持ち込まれ、田尻に軍配が上がった。

 

今回の試合から学んだことは、常に攻め続けることと返し技を使うことで技術的な大きな差を埋めることができるということである。

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