上級の稽古:下突の受け方

直突の受け方」のほとんどの要素が応用できる:

  • 小さな足捌きと突きの受け方
  • 正しい間合い
  • 突きを受けている時の姿勢

 

注意すべき新しい点は、掛かり手の突きを如何に引き出すか、如何に正確に隙を作るかである。

 

突きを引き出すために、木銃を上に上げて隙を作るが、このとき掛かり手の木銃の剣先を元立ちの剣先で持ち上げるようにするのが、上手くやる秘訣である。こうすることにより、掛かり手は剣先を落とすことなく突きを行うことができる。突く前に剣先を落とすと、隙が生まれてしまい、相手に自分の意図を知らせることにもなる。これが良くないことは明らかであり、このような癖をつけたくないものである。元立ちが木銃を持ち上げ正確な隙を作ってやれば、掛かり手は常に相手の木銃とコンタクトを持ったまま(あるいは木銃同士が近いまま)突くことができる。より良いテクニックである。

 

元立ちが号令し、掛かり手が突きを始めるとき、元立ちは前の手を前方やや高めに上げる(54秒の映像で、小さな手の上がりを確認できるだろう。あくまで小さな動きである)。そしてすぐに前の肘を伸ばし、ターゲットへの道筋を作る。このとき肘が曲がっていると、肘を痛める可能性もある。或いは、可笑しい話だが、木銃と自分の肩との間で上腕部の皮膚が挟まれ、痣を作ることもあるのだ。

 

同じように、前の手が正しく木銃を握っていないと、腕を大きく離してあけるか、打たれることになる。基本の構えのように、手首を緩め、両手の親指の付け根の膨らみが木銃の上に来ていることを確かめよう。これは、私のように硬い手首を持っている人にはかなり難しい。各方向に手を動かしてみることだ(正しいやり方、間違ったやり方問わず)。そうすることによって、肩の動きの違いを感じ取ることができ、掛かり手の相手を務めた時にしくじった場合、すぐにわかるようになる。

 

前の手は、自分の肩より上に上げてはいけない。そして、自分の中心線から20度程度しか外れないようにする。掛かり手は、実際にターゲットを見る必要がないことを留意してほしい。彼らの木銃は目よりもだいぶ下にあるのだから。

 

この動きの複雑さに加わるのは、半身と前の肩である。元立ちが半身になっていないと、彼の上腕が突きの道筋に入り込み、掛かり手がターゲットを突くのが非常に難しくなる。1分10秒、ルーカスは半身で、寺田先生は前肩を回し上げ、やや前方に突きやすい隙を作っている。

 

下突を正しく受けるのは大変難しく、突きを吸収する小さな足捌きを行うことを覚えておくのは本当に大変である。痣を増やしたり、悪い習慣を身につけることを避けるため、ゆっくり練習しよう。掛かり手が実際元立ちを突いたとしても、それは元立ちのせいということをお忘れなく!

 

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