防具の着け方は、人によって小さな所で異なると思うが、ここでは私の着け方を紹介する。
まず、防具を自分の正面にきちんと置く。全ての紐は胴の内側にしまう。胴の前に垂を置くとき、紐を面の後ろで緩く結ぶ(普通の結び方で良い)と、垂が美しく立つ。
胴布団(裏布団)
様々なタイプがあるが、ベルクロ(マジックテープ)を使ったものが一般的である。
布団を左肩に置き、パッドが前から心臓をカバーしていることを確認する。多くの布団が短剣道にも使用できるようリバーシブル仕様になっており、前後逆に着けることもできてしまう。私は逆に着けて痛い目を見たことがある。稽古着の袖は長めが良い。袖口を手で持てるほど長ければ、防具を着けるときに袖がずり上がるのを防ぐことができるからだ。
ベルクロを金具に通し締めるが、このとききつく締めすぎないこと。肺が圧迫されないようにしないと、十分に呼吸できず苦しくなる。私は締めすぎた経験があるが、まったく楽しくなかった。
垂
胴布団の上から着ける。剣道やなぎなたの場合より、胴も少し高めに着けるため、やや高めの位置が良い。紐を体に回し、中央の垂の下で結ぶ。
胴
腿の上に胴を置く。私は上の紐を両方とも同時に肩に掛けるやり方が好きだ。これにより、胴が水平になる利点があるが、それよりも何よりも、そのやり方がかなり格好良いと思っている。
上の紐は、基本のひっこき結びにする。胴の左側が心臓をカバーしていることを確認。胴の上部が突き垂の下になるようにする。大抵の場合、かなり高い位置に着けることになり、多くの人は右側の方が左側よりやや高くなる。
下の2本の紐を後ろで蝶結びにする。蝶結びは水平に結ぶ。蝶結びが縦になってしまったときは、結ぶ手を逆にして結び直す。
面
面を着けるなら、このタイミングで着けよう。私は剣道やなぎなたと同じやり方で紐を結んでいる。再度、水平に蝶結びをし、紐が背で同じ長さになるようにする。
肩
紐は、探しやすいように体のサイドに垂らしておく。袖口を手で掴み、肩(防具)を自分の肩の上に引き上げる。肩(防具)のトップラインが自分の肩の上に来るようにする。
紐を後ろに引くが、そのとき胴の両脇や下にかからないようにする。これが緩むと、肩が緩んで来る。私は紐を右脇の下でしっかりと引き、緩みのないようにしている。
紐を垂の下の輪に通し、次に肩の上の輪に通し、更に下の輪に再度通す。紐を輪へ通すときは、いつも下側から通すようにする。これにより、手や木銃が紐にからまることがなくなる。
ここで、紐を緩みなく引き、肩(防具)が自分の肩の上にきちんと乗っていることを確認する。次に、自分の肩を後ろに引き伸ばすことで、紐に緩みを与える。これにより、十分に呼吸できるようになる。肩が硬すぎると呼吸ができない。繰り返すが、私は締めすぎたことがあり、こうなるとちっとも楽しくない。
右手で2本の対になる紐の下側から、紐の垂れている部分(紐の先の部分)を掴み、ひっこき結びをする。
紐の垂れている部分を2本の対になる紐の後ろの下から引き、ループを作る(紐の端を左手で掴む)。
親指と他の指で輪を開くように持ち、その輪を通ってもう一本の指で垂れている紐の2〜3インチ下を掴む。
垂れている紐を輪に通して後ろに引き、もう一つ輪を作る。強く結び、新しい輪と紐の端を合わせ、同じ長さにする。
輪と紐の端を体の後ろまで回された紐にきれいに巻きつけていく。このとき、巻きを均等にし、紐の膨らみをなくすようにしないと、手や木銃が動くとき邪魔になる。大抵の人はこれを一つの手で行う。私の手は器用ではない。
巻かれた紐をしごいて紐がその場所に固定されるようにする。試合で防具が緩むと反則になることを忘れないように!
指袋
革の手袋を着ける。もしあなたが表面のなめらかな手袋を持っていて、汗をあまりかかないなら、握り具合をよくするために、水を薄くスプレーしてもいいだろう。
籠手
籠手をつける。もし硬い籠手なら、着脱の際には引っ張るより押して着脱したほうが籠手に与えるダメージが少ないということを覚えて置くこと。
笑顔になろう。これで、もう痛くないはず。
注意:
”低すぎると危険”のセクションで、肩と胴はリラックスしているときはほぼ大丈夫に思える。しかし、下突をする際に腕を上げると、大きな隙間ができてしまう。これは銃剣道用以外の胴を使うよりもよくない。布団が後ろ向きだと、肋骨にひびが入る原因になる。私はこれを経験したが、本当に全然楽しくない。
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